執筆者
となり眼科 院長
院長 戸成 匡宏
経歴
- 2003年3月
近畿大学医学部卒業 - 2003年5月
大阪医科大学(現 大阪医科薬科大学)眼科入局 - 2006年4月
南大阪病院 - 2009年4月
大阪医科大学(現 大阪医科薬科大学)大学院入学 - 2013年3月
大阪医科大学(現 大阪医科薬科大学)大学院卒業 - 2013年4月
大阪医科大学(現 大阪医科薬科大学)助教 - 2020年7月
大阪医科大学(現 大阪医科薬科大学)講師 - 2023年5月
となり眼科 開院
となり眼科では近視進行抑制を目的とした点眼薬「リジュセア®︎ミニ点眼液」による治療をおこなっています。この治療についてご不明な点などはお気軽に当院までご相談ください。
2024年12月に厚生労働省の承認を受け、2025年4月に国内で初めて発売された近視進行抑制を目的とした点眼薬です。参天製薬株式会社が製造する医療用医薬品で、低濃度のアトロピンを配合しています。進行しやすい小児期の近視に対する新たな治療選択肢として注目されています。
なお、2026年6月より、リジュセア®ミニ点眼液0.025%の処方に伴う検査費用・再診料・処方料は、公的医療保険の対象(選定療養)となりました。
点眼薬自体は引き続き自由診療となりますが、診察・検査は保険診療となるため、お住まいの自治体の子ども医療費助成制度をご利用いただける場合があります。
お子さまの近視は、眼球が前後に伸びる(眼軸長が伸びる)ことでピント位置がずれて生じるケースが多くあります。近くを見る習慣が続くと近視になりやすく、一度伸びた眼軸長は元に戻りません。
近視が進行するほど将来的に緑内障・網膜剥離・黄斑変性などの深刻な眼疾患にかかるリスクが高まると言われています。だからこそ、眼軸長が伸びやすい小児期のうちから進行を抑えることが非常に重要です。
この近視抑制治療は近視の進行を「抑制する」ことを目的とするものであり、視力を回復させるものではありません。
進行が完全に止まるわけでもないことをご理解ください。
リジュセア®︎ミニ点眼薬は、眼の奥行きを伸ばす原因となる「ムスカリン受容体」に働きかけることで、眼軸の伸びを抑え、近視の進行を抑制する効果が期待されています。
※15歳以降の方でも、近視の進行が続いている場合などは、医師の判断により治療を継続・開始できる場合があります。
2026年6月より、リジュセア®ミニ点眼液の処方に伴う診察・検査・再診料・処方料は、公的医療保険の対象(選定療養)となりました。
点眼薬そのものは引き続き自由診療となります。
選定療養とは、保険診療と自由診療を組み合わせて受けられる制度です。
また、自治体の子ども医療費助成制度をご利用いただける場合は、診察・検査費用の自己負担が軽減されることがあります。
※助成制度の内容は自治体によって異なります。
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 検査費用・再診料・処方料 | 保険診療(3割負担) |
| リジュセア®ミニ点眼液0.025% | 4,380円(税込)/1箱・30日分 |
※表は左右にスクロールして確認することができます。
検査内容は視力・眼軸長測定になります。
※近視と無関係の疾患(アレルギー性結膜炎など)については、適切に区分することで保険診療が可能です。
※上記費用は変更になる場合があります。
低濃度製剤のため副作用は比較的軽度ですが、瞳孔拡大・調節障害(近くが見づらくなる)・まぶしさ・結膜充血などが報告されています。気になる症状があれば、遠慮なくご相談ください。
また、治療を途中で中断すると近視が急速に進行するリバウンドが起こる可能性があります。治療を始める際は、継続できるかどうかを十分に検討したうえでご相談ください。
近視を治すことはできません。あくまでも近視の進行を抑制することを目的とした治療です。進行の抑制効果には個人差があり、完全に止まるわけでもありませんが、将来的な強度近視のリスクを下げるために早めに取り組むことが大切です。
翌日の夜に点眼してください。日中に点眼すると瞳孔が開いてまぶしさが生じることがあるため、必ず就寝前におこなってください。毎晩同じ時間に点眼する習慣をつけておくと、忘れにくくなります。
近視の進行が安定する10代後半まで継続することが理想的です。成長期の間は眼軸が伸びやすいため、できるだけ長く続けることが望ましいとされています。治療期間については、お子さまの状態をみながら丁寧にご相談のうえ決定します。